「記憶に残っている、あの日」

はてなインターネット文学賞「記憶に残っている、あの日」ということで。

 

北海道地図を思い描いてくださいまし。右側の下あたりそこら辺が私が生まれた場所なのですが、意外にも歴史深い場所だったりと大人になってから知った次第です。

 

小学校2〜3年生の頃はよく祖母の家へ遊びに行っていました。

私には5つ離れた妹がおりまして、その妹が血液の癌で遠く離れた病院に入院していた頃の話なのですが、母親も付きっきりで家にいたりいなかったりの生活をしておりましたので、母親が恋しい私としましては、優しいば〜〜様のところによく遊びに行っていたのでござ〜〜す。

 

私は祖母と一緒にいるのが大好きでした。

祖母のお友達や親戚のば〜〜様方の笑いの絶えない話をいつも聞いているのが好きだったのです。

人が亡くなったら山頂(低い山ですが)まで運んで、それこそ火垂るの墓のように木を積んで亡くなった人を木の上に置いて火葬した話など、昔の話をよくしてもらったのを覚えています。

その祖母の住んでいた村には馬が1頭おりまして、馬小屋には藁とお水と馬で引く荷車がありよくその馬を観察していた記憶があります。

馬のおしっこの出る量がハンパなく、滝のようなおしっこで子供ながらに「すげ〜〜〜」と驚いていたのを覚えています。

 

あの当時馬で何を運んでいたのかわかりませんが、馬の足の蹄を見たり藁をあげたり、日がな1日の時間をつぶしていました。

 

出汁昆布や昆布巻きなど知っている方多いと思います。

浜辺には夏になると、昆布を砂浜一面に干して乾燥させる仕事を祖母は今で言う「昆布干し」のバイトをしてたと思います。

私もたまにお手伝いしてました。

 

小学校高学年くらいになると、いつの間にか馬も馬小屋も無くなってしまっていて「どこいったんやろ?」と祖母に聞いたら「死んでしまったんだ」と・・・

なんだか昔の風景がいつの間にか無くなって、あれ?と言う間に近代化と言うかそんな感じになってしまって昔の風景は記憶の中だけになってしまい、なんだかこの「いつの間にか」が寂しいようなそんな感じがします。

 

今このデジタル化した現代の子供達の記憶に残るものはどんな感じなんやろね・・・?